はるひまパパの日常

「家族との時間」と「仕事」の間で葛藤する30代医師の日常です

読書記録『苦しかったときの話をしようか』

どうも、はるひまパパです。

 

今回読んだ本はこちら

 

『苦しかったときの話をしようか』(森岡毅 著)

 

著者の森岡毅さんは、P&Gを経てUSJに入社し、低迷していたユニバーサルスタジオジャパンをV字回復させた経歴を持つ凄腕マーケターです。

 

恥ずかしながらマーケターという職業が何をしている人なのかよく知らなかったのですが、マーケティング(売れるようになる仕組み作り)で企業の成績を伸ばすことを生業にしている方のようです。

 

元々はその著者が就職活動を控えた"我が子"に向けて書き溜めていたメッセージだったのですが、事務所を訪ねた編集者がこれを読み「ぜひ世に出すべき」ということで出版に至ったのだそうです。

著者から"我が子"に向けた、厳しくも愛に溢れたメッセージが詰まっていました。

 

その中で印象的だったところは、

「自分の強みをどう知るか」という章で出てきた、

①"20年も生きてきたのなら、君の強みは必ず好きなことの中にある"

というところや、終盤に出てきた、

②"最初からすぐに変われないことを覚悟して、時間がかかることを織り込んで、変わる努力を継続すること"

などです。

 

①"20年も生きてきたのなら、君の強みは必ず好きなことの中にある"

医師になるにはまず医学部に入ることが必要ですが、逆に医学部に入れれば9割以上の人が医師になります。

6年時に研修病院を決める就職試験はありますが、その研修病院というのもそれぞれ特色は異なるものの、臨床研修医として働くということに変わりはありません。

つまり大学入学の時点で、診療科の違いはあれど将来の職業がほぼ決まってしまうのです。

 

大学入学から数えるとかれこれ15年近くそのような環境にいると、この本で出てくるような「社会人としての自分の強み」「自分をブランディングする」などということを意識することはほぼ皆無だったように思います。

 

その環境の中でそれなりに頑張ってきたつもりではありますが、大学の医局という組織に入り数年毎にほとんど自分の意思とは関係のないところで異動を命じられ研鑽を積んでいくという中では、改めて自分の強みや職場の中での自分の存在価値のようなものを俯瞰して考える機会はほとんどありませんでした。

 

ただ強いていうなら、今回大学の医局という枠組みから自ら離れ、新しい職場に就くというアクションを起こしたので、その中で自分は何をやりたいのか、人生において何を優先したいのか、ということはちょこちょこ考えるようになりました。

自分のことって自分が一番分かっているようで分かっていないのかもしれません。

自分と向き合うことから逃げないで、せっかくの人生なのだからこれを機に改めて自分のやりたいことを考えてみたいと思います。

 

 

②"最初からすぐに変われないことを覚悟して、時間がかかることを織り込んで、変わる努力を継続すること"

これも言われてはっとしました。

これまで自分も何かを始めようとか何かを変えようと思った時に、まずその意識を変えただけで満足している自分がいました。

目標を決めた、やるという意思決定をしただけで満足して、あとは将来の自分が行動してくれるだろうというある種の"甘え"なのかもしれません。

 

意識を変えただけでは何も始まっていないのであって、まず変わることには時間がかかるということを自覚し、つまり将来の自分に過度に期待することはせず、地に足をつけ一歩一歩努力を継続することが大切なのだと感じました。

 

 

文量も多いのですが、この著者がとても熱くアグレッシブな方であり、読み切るのがとてもハードな一冊でした。笑

 

なかなか全てを著者のようにとはいきませんが、一つでも自分の中で取り入れられたらと思います。

 

 

読書記録『医者が教える快眠メソッド』『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』

どうも、はるひまパパです。

 

先日、以前から気になっていたオーディオブックをついに始めてみました。

audibleで早速『成瀬は天下を取りにいく』『コンビニ人間』を読み(聴き)ました。

本を聴くのはどんな感じなんだろう、と思っていましたが、ナレーションも様々な方がされていて飽きないですし、文章も意外とスッと入ってくる感じがありました。

通勤中の歩く時間などちょっとした時間にさっと聞くことができる点ももちろん良いです。

まだ始めたばかりですが、なかなかこれまで読めていなかった小説などはaudibleを使うのもありかなと思いました。

 

 

さて、今回読んだ本は、「赤ちゃんのための安眠本」の2冊です。

『医者が教える赤ちゃん快眠メソッド』ダイヤモンド社(森田麻里子 著)

『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』かんき出版(清水悦子 著)

 

以前にもちらっと書きましたが、先日8ヶ月になった長女ちゃんの夜泣きがなかなか落ち着きません…。

長男は夜泣きというよりは寝かしつけに3歳過ぎまで難渋していましたが、長女の場合は現時点では寝かしつけは比較的スムーズですが、夜中にだいたい一晩3,4回は起きます。

2-3ヶ月くらいまではほぼ夜泣き0で逆にびっくりしていましたが、4ヶ月頃から夜泣きが激しくなり、特に多い時期はほぼ1時間毎、そして最近やっと少し落ち着いてきての3,4回です…

 

これまでもネットで調べたりママもママ友に相談したりと色々やっていましたが、結局どれも著効はせず、まあいつかなんとかなるだろうくらいの気持ちでしたが、今まであまり赤ちゃんの安眠に関する本はあまり読んだことがなかったのでAmazonでおすすめされていた2冊を読んでみました。

 

 

2冊読んでみて、ネットで得られた情報とそう変わらないなぁというのが正直な印象でしたが、ポツポツと「これは取り入れてみるか」というのがありました。

 

一番は1冊目に書かれていた「ねんトレ」に関することです。

"ねんトレは「赤ちゃんに一人で寝つくことを教える」トレーニングのこと"

"ベストな寝かしつけは「ずっとそばにいる寝かしつけ」をしないこと"

と著者は言います。

これができるようになれば、寝かしつけだけでなく、夜中に目を覚ましたとしても、眠りに戻るためにママやパパを泣いて呼ぶことがなくなるor少なくなります。

 

方法としては、

ステップ0:寝る前のルーティンを行う

→基本的にお風呂は寝る1時間以上前に、部屋も1時間ほど前から薄暗く、ヨシヨシしたり絵本を読んだり「大好きだよ」を伝える30分、周りの人や物に一緒におやすみなさいを言う、そして寝室へ

ステップ1:赤ちゃんを布団に下ろしてあげて子守唄を歌い終わったら「おやすみ」と言ってママ・パパは部屋を出る

ステップ2:泣き続けたら部屋に入って声をかける

→入ってもすぐ抱っこなどはせず声をかけるだけ、「いつもと違う状況になっているけど、これで大丈夫」ということを伝える

ステップ3:部屋に入るまでの時間を少しずつ延ばす

ステップ4:寝つくまで繰り返す

 

だいぶざっくりですがまとめてみました。

このねんトレを開始すると、初めはむしろ寝つきに時間がかかったり夜中に何度も目が覚めたりするかもしれませんが、早ければ3,4日、長くて1週間後には多くの場合で改善が見られ、およそ2週間で赤ちゃんは泣かなくなっていくそうです。

 

…本当でしょうか…?笑

 

ねんトレのカギは"親が不安になってもブレずにトレーニングを続けられるかどうか"だそうです。

確かに夜赤ちゃんがギャン泣きしてたら早くなんとかしたいと思って抱っこなどしてしまうものです。

ただ途中でブレると、赤ちゃんは逆に「もっと頑張って泣けばまた抱っこしてくれるんだ」と感じ取ってしまい、なおさら失敗しやすくなるそうです。

またねんトレは、赤ちゃんの心の成長(精神面の発達や愛着障害などについて)に悪影響を与えない、ということが、オーストラリアを始めとした海外の研究で報告されているそうです。

 

 

ただ、そうは言っても早速やらない理由を探し始める自分がいます…笑

 

「寝室はみんな一緒だから難しいんじゃないか」

「上の子の寝かしつけもあるから、とりあえずおっぱい飲んでもらってでもいいから下の子は早く寝かしつけたい」

などなど…。

 

でもこれでうまくいけば、おっぱいのないパパでももう少し夜泣きの対応がやりやすくなるなぁとか思ったり…。

 

幸い最近長男は夜21時就寝、7時起床がだいぶ定着してきたので、そろそろ長女(とママ)の睡眠のことをもう少し考えてあげないとなあと感じました。

 

できるところから少しずつ(さっそく及び腰?笑)、やっていきたいと思います!

 

読書記録『米ビジネス』

どうも、はるひまパパです。

ようやくスパルタンレースの筋肉痛が取れてきました。

 

応援に来てくれた長男が、その後も時々

「パパ、スパルタンだったね〜」

と(褒め言葉のように?笑)言ってくれるので、よく意味は分かりませんが、まあ頑張った甲斐があったかなと思ってます。笑

 

元々あまり走ったりするのが好きではない長男が、

「ぼくも走りたい!」

と言うようになり、運動好きのパパとしてはとても嬉しいです。

 

 

読書も細々とですが続けてます。

今回読んだ本はこちら。

 

『米ビジネス』CROSSMEDIA PUBLISHING(芦垣裕 著)

本屋に行った時にたまたま平置きしてあったこの本が目に止まり購入。

だいたいいつも同じ流れですね笑

 

お米は毎日のように何気なく食べているけど、そういえばよく分かっていませんでした。

著者は、米屋の店主で「米・食味鑑定士」「お米アドバイザー」などの肩書も持つ方で、結構マニアックなものも多かったですが、私のような素人にも興味がそそられる箇所が多々ありました。

 

まず、登録されているものだけでも1000近い品種がある中で、お米全体の生産量の約4割が『コシヒカリ』なのだそうです。

そして、コシヒカリを親に持つコシヒカリ系統のお米(『ひとめぼれ』や『あきたこまち』、『ヒノヒカリ』などなど)で全体の8割以上を占めるのだとか。

 

『コシヒカリ』というと新潟県産というイメージでしたが、北海道、東京、沖縄以外の全ての府県で栽培されているそうです。

 

『コシヒカリ』の名前の由来も素敵でした。

コシヒカリの人工交配は1944年に新潟県の農事試験場で始まりましたが、戦後の食糧難などにより一旦中断となりました。

その後福井県の農事改良実験所に移り、1965年にコシヒカリが誕生します。

お米は農林水産省に新品種として登録されると、育成した県の試験場がカタカナで品種名をつけられるという決まりがあるそうで、育成を行っていた福井県が「越前(福井県)と越後(新潟県)の共通の越の国で、光り輝くお米に育ってほしい」という思いから『コシヒカリ』と名付けたそうです。

 

同じ『コシヒカリ』でも東日本と西日本で味や食感は違うようで、もっと極端なことを言うと、同じ地域でも川を挟んで田んぼが別になったり、生産者が違うだけで品質は変わってくると著者は言います。

 

品種についてもこれまでの経験から様々な特徴をもとに数多くのお米が紹介されていて、その品種の背景を知ることで個人的にも食べてみたいなあと思うお米がいくつかありました。

 

またお米の品種だけでなく、ご飯の研ぎ方や炊き方、保存方法などについても解説されていました。

個人的には、お米研ぎすぎていたなあと反省。

早速取り入れてみたいと思います。

 

まあ自分が実際にそのお米を食べた時、お米の繊細な特徴について違いの分かる男かというと、甚だ疑問ではありますが、

今晩から早速お米が美味しくなるような気がして楽しみにしています。

 

食べ過ぎには気をつけます。笑

 

スパルタンレース

どうも、はるひまパパです。

 

昨日はスパルタンレースでした。

 

会場は茨城県にある「こもれび森のイバライド」でした。

 

自宅から約2時間と遠方でしたが、急遽家族3人も応援に駆けつけてくれました…!

 

天気も非常に良く風もほとんどなく、最高のコンディションでした。

 

結果は…

 

40分01秒 

overall rank 216/649

age group 34/98

 

でした。

 

初出場の前回と会場やコース内容は異なりますが、前回より15分以上タイムを縮められたのはよかったです。

 

ただ目標の40分切りにはわずか1秒届きませんでした。

 

1秒…

 

「あの障害物をミスらなければ」

「あそこを歩かずにもう少しランができていれば」

と振り返れば悔やまれる点が多々出てきます。

 

レース中はしんどい。

別に誰かに強制されているわけでもないから、レース中も楽しようと思えば歩けばいいしいくらでも楽できる。

その中でどれだけ頑張れるか。

自分の弱さとこれでもがというくらい向き合うことになりました。

 

まあでもこの弱さも含めて自分という人間なんですね。

 

しんどいというのは本当ですし終わった直後はもう次は出ないかな、と思うのですが、やっぱり障害物を乗り越えるというのは非日常の体験でワクワクしますし(笑)、なにより自分の限界に挑戦するというのは楽しいです。

 

今年は年間6レースあります。

今回出場した5km(SPRINT)だけでなく、会場によっては10km(SUPER)、20km超(BEAST)と様々なコースがあります。

 

もちろんまたSPRINTにリベンジしたいのもありますが、9月夏のガーラ湯沢で行われるBEASTにも今年はチャレンジしたいです。

 

まあとりあえずケガなく無事に終わってよかったです。

ただ現在絶賛全身筋肉痛なので、今日中になんとかしたいと思います。笑

 

読書記録『休養学』

どうも、はるひまパパです。

 

今回読んだ本はこちら。

 

『休養学』東洋経済新報社(片野秀樹 著)

 

ふらっと立ち寄った本屋に平置きされていてたまたま手に取った本。

 

「休養学」という今まで聞いたことがありそうでない分野を専門に研究されている医師の片野秀樹さんの著書。

 

厚労省が1978年に発表した「国民健康づくり対策」では、「健康づくりの3要素」として「栄養・運動・休養」が提唱されましたが、栄養や運動についてはその後重点的に対策されたものの、休養に関する政策は後手に回ってしまったと著者は言います。

たしかに栄養や運動については小学校で家庭科や体育の授業がありますし、専門学校や体育大学などもありますが、休養についてはそれに当たるものがパッと思い浮かびません。

「労働時間を減らして睡眠時間を長くしましょう」(『健康日本21第二次』より)や「働き方改革」などが言われていますが、なんとなく「休養=睡眠」のようなイメージが先行します。

以前は疲れの種類も重いものを運んだり長い距離を移動したりすることによる肉体的なものが中心でしたが、今はどちらかというと頭を使う作業やスマホ・パソコンを使う時間が増えたことで、日常生活リズムに大きな影響を与え、単純に寝るだけでは疲れがとれなくなってきているように思います。

 

著者が代表理事を務める『日本リカバリー協会』が、10万人を対象に行った疲労に関する調査では、全体の約8割が疲労を抱えて生活していることが判明し、また年代別で見ると、若い人ほど疲れていて、60,70代の方が「元気」なのだそうです。

おもしろいですね。

この調査の年代毎の母数や対象者の背景など詳細はわからないので一概には言えませんが、でもなんとなく通勤中の電車内など見ると感覚的には実態とそうかけ離れてはいないようにも思います。

 

疲労やストレス反応と人体における自律神経系や内分泌系の生理学的な解説も端的にまとめられていて分かりやすかったです。

 

個人的に一番面白かったのは、第3章の"実際にどうやって最高の「休養」をとるか"というところでした。

 

まず「活動→疲労→休養」のサイクルに「活力」を加えてみる、というのは目から鱗でした。

「活力」は「疲労」の対義語であり、"休養だけでは50%程度しか充電できなくても、活力を加えて満充電に近いところまでもっていく"イメージです。

そして活力を高めるには、"あえて自分に何か負荷をかける"ことが重要なのだそうです。

たしかにこれは経験的にもわかる気がします。

疲れた時こそランニングや筋トレをした方が、すっきりして、夜もぐっすり眠れるということが何度もありました。

ただその負荷にもポイントがあり、自分で決めたもの、仕事とは関係ないもの、それをやることで自分が成長できるもの、楽しむ余裕があるもの、と述べられており、自分が挙げたランニングや筋トレはまさにそれらに当てはまるなあと思いました。

 

また休養学が定義する「7つの休養モデル」という休養のタイプが紹介されています。

あまり「この休養はこのタイプに当てはまるなあ」とか考え出すと逆によくわからなくなってしまいそうな感じもしますが(笑)、

簡単にいうと、自分の中でのリフレッシュ方法を複数持っておくことが大切だと思いました。

 

自分にとっては先述したランニングや筋トレなどの運動、妻・子ども達との時間(ただし時と場合による(笑))、スポーツ観戦、本屋散策などでしょうか。

 

睡眠不足であればもちろん寝るということも大切ですが、本書にもあるように"守りの休養"から"攻めの休養"を意識したいと思います。

 

 

そして、ついに明日はスパルタンレースです。

約2ヶ月間朝のスキマ時間などを使ってランニングしたり筋トレしたり、自分なりにやれることはやったつもりです。

SPRINT(5km 20個の障害物)40分切りを目指して、明日ベストを尽くして来たいと思います。

 

まずは朝4時半起き頑張るぞー笑

 

弟の結婚式

どうも、はるひまパパです。

 

週末に弟の結婚式がありました。

 

4歳の長男、7ヶ月の長女を連れての結婚式。

 

バタバタになる予感しかしなくて少し不安もありましたが、家族、親族にもかわいがってもらったり色々遊びの相手をしてもらったりして、新郎新婦の晴れ姿を最後まで見届けることができました。

 

もうすぐ8ヶ月になる長女は、普段はお兄ちゃんのお下がりばかり着させれていますが(笑)、今回はちゃんと女の子らしい可愛いお洋服にしました。

やっぱりかわいいなあと改めて思うとともに、普段からもう少しかわいいお洋服着させてあげようと強く思いました…笑

 

長男は新郎の甥っ子ということで、中座の時に新郎のエスコート役に指名されていました。

照れ屋な長男は最初は「いやだ〜」とか言っていましたが、いざ指名され司会の方にヨイショしてもらうと、急に本人もやる気になったのかノリノリで前に出ていきました。笑

少し照れながらニヤニヤしつつ弟と長男が手を繋いで退出する姿は、微笑ましくもありなんだかとても感慨深かったです。

 

 

小さい頃は顔もまん丸でぽちゃぽちゃしてて、小学生の頃も自分の友達との遊びについてきて、でも鬼ごっことかすると年下だからすぐに捕まってしまう、そんな弟が、素敵な友人や同僚に囲まれてお祝いされている光景は、一生忘れないと思います。

 

 

一家4人疲労困憊で21時にはみんな就寝しましたが(笑)、良い1日でした。

 

弟よ、結婚おめでとう!

 

 

読書記録『科学的根拠(エビデンス)で子育て』

どうも、はるひまパパです。

ここ最近色々とバタバタしておりました。

 

今回読んだ本はこちら。

 

 

『科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最先端』ダイヤモンド社(中室牧子 著)

 

久しぶりに本屋に行った時に平置きされていて手に取った本。

 

世界中の国々で行われた育児や教育に関する過去の研究から、エビデンスレベルの高いものを抽出しまとめたもの。

 

この間まで読んでいた成田奈緒子さんの本の内容と重なる部分もあれば、「教育経済学」というまた新しい視点もあって、面白かったです。

 

第1章から「将来の収入を上げるために、子どもの頃に何をすべきなのか」といきなり興味をそそられるような内容から始まりますが(笑)、

個人的に面白かったのは、第4章の「親は子育てに時間を割くべきなのか」、第6章の「『第1志望のビリ』と『第2志望の1位』、どちらが有利なのか」、第9章の「日本の教育政策は間違っているのか」でした。

 

 

"時間投資の効果は子どもの年齢が小さいときのほうが大きい"

3歳時点の時間投資の効果は、勉強か体験かによらず、その後も持続するそうです。

そして

"子どもの成長とともに、親よりも子ども本人の時間投資が重要になる"

というアメリカのデータもあるようです。

この研究によると、子どもが11〜15歳になる頃には、子ども自身の時間投資が認知能力に与える効果は、親の時間投資の効果を上回っていることがわかりました。

つまり、子どもの年齢が小さい時の親の時間投資は特に効果が大きいですが、その重要性は子どもの成長とともに低下していき、子ども自身の時間投資の重要性が増していく、ということです。

 

今はまだ「パパ、パパ」と言ってくれますが中学生にもなればなかなか構ってくれなくなるでしょうし、なおさら今という時間を大切にしなければ…!と思いました。

 

 

第6章は特に面白かったです。

感覚的にレベルが高い集団に身を置いた方が、つまりこの場合だとビリでもいいからよりレベルの高い学校に行った方が、良いように思いますが、実際にはそうとは言い切れないというかむしろ逆なのかもしれません。

 

"元々の学力が上位20%の生徒は、同じクラスに自分と同様に学力の高い同級生がいることによって学力が上昇するが、元々の学力が下位20%の生徒は、同じクラスに学力の高い同級生がいることによって、むしろ学力が下がった"

オランダのアムステルダム大学の大学生を対象に行われた実験では、

"学力の低い学生同士でグループ学習をさせた方が、学力の高い学生と低い学生を同じグループにして学習させた時よりも成績がよくなった"

そうです。

"優れた友人から受ける影響は必ずしも『良い』影響だけとは限らない"ということですね。

また"親がどんなに『優秀な友人と交流し良い影響を受けてほしい』と願ったとしても、当の子どもたちは共通点の多い友人、自分と能力の高い友人を選んでいる"ということもあるようです。

 

著者も言っていましたが、まさに『鶏口となるも牛後となるなかれ』ですね。

 

しかもアメリカテキサス州の小中高生300万人を対象にした研究では、

"小学3年生の時の学内順位が、中学校入学後の学力だけでなく、大学進学率、将来の年収にまで影響する"

という報告もなされています。

興味深い点は、全米での順位ではなく、通っている学校内というかなり相対的な要素の大きい順位であるということです。

 

その理由についても様々な考察がなされていますが、個人的にはそれくらいの時期に、母集団のレベルに関わらずある程度良い順位にいることで、「自分は勉強がやればできるんだ」というなんとなくの自信を持つことができて、それがその後様々な分野において「やればできる」というマインドでチャレンジすることにつながるのかなと思いました。

 

 

 

幼児教育の質に関する研究も紹介されていました。

 

「保育環境評価スケール」という約500の項目についてチェックし幼児教育の質を数値化して評価する方法があるそうです。

 

アメリカのある研究で、

"学力を重視する幼児教育の質は低い"とする報告があるそうです。

その研究では、"2000〜2011年の幼児教育の効果は1960〜1999年のそれの2分の1程度しかなく、しかもその効果は比較的早い段階で消滅する"ということがわかりました。

 

以前は「今、ここ」とこの瞬間の幼児期の子どもたちの年齢に応じた関心や経験こそが子どもたちの発達に重要だと考えられてきたが、2000年以降のアメリカでは、小学校に入学した後に不利にならないようにとの配慮から、読み書きや計算の指導により多くの時間を割くようになった。

幼児期はなかなか集団の中でじっと座って大人の話を聞くことができる年齢ではないから指導が上手くいかず、指導者側の焦りや厳しさを誘発し、かえって子どもの問題行動を悪化させたことが原因の一つ、とその報告では考察されています。

 

なかなか興味深いですね。

 

私や妻も幼稚園受験や小学校受験などの経験がなく、また現時点で自分の子どもたちにも少なくとも小学校までは地元の公立と思っているので、いわゆる今の早期教育などは全く分かりませんが、闇雲に先取り学習をすることへの警鐘のように思えます。

 

また保育園だけでも本当に様々な方針というかカラーを持った園がたくさんあります。

その中で、

"園長の「基礎学力重視」の信念が強いと幼児教育の質が低く、「関心・経験重視」の信念が強いと幼児教育の質が高い"

という論文もあるそうです。

 

 

このほかにも様々な興味深いエビデンスが紹介されていました。

 

ただもちろんこの「エビデンス」というやつも万能ではないということは分かっておかなければなりません。

その研究がされた母集団の国籍や生活環境などが私たちと異なる場合(むしろ完全に一致することは現実的にあり得ませんが)、私たちにも同じように当てはめて良いのか、また2つの物事の因果関係を調べる時にそれ以外の要素が関係していないか、などなど、そのような論文を読む時は常に疑いの目を持つ必要があり、本書でもエビデンスの限界についても触れられています。

ただ様々な研究法がある中で、この本で紹介されているのはエビデンスレベルの高いものばかりであるので、十分参考にはできると思いました。

 

グラフなどのデータも多く、少しボリュームがある本でしたが、とても勉強になりました!

 

ここまで育児関連の本が続いたので、そろそろ違う分野に行こうかなと思ってます笑